坊の五分後の世界

ある男の出会い体験記です。女の子との出会いの成功・失敗を共有出来たらと思い自己満に綴っていきます。ブログという別世界で普段他人には言えない出来事を吐きだしたろーみたいな、そんなブログ。

am0:59 -3

こんにちは、坊です。
最近、表の世界では仕事して資格試験受けて接待して仕事の付き合いでゴルフして、驚くほど頑張ってサラリーマンをして、少しの時間を作って行ったクラブでは空振りで、それなりに懸命にやった仕事では逆に叱責されと全く噛み合わない生活で少し悔しい日々を過ごしてます。
当たり前やけど、世の中は結果が全てで、それまでの努力なんてどーでも良くて、信頼を失うなんてもんは一瞬なわけで。
ワンチャンを掴むか掴まんかはその全てがそいつの実力ですよね、なんて立派な社会人風なことを考えながらこのブログを書いてます。
そしてそういうことの全てはエロにも通じてるわけで、100回合コンでかっこいいと言われ紳士を装って気持ち良くなるくらいなら、1回食いつきの悪い塩対応の女を半ば強引に抱く方が立派な男なんではないかと、まぁ何が言いたいかはまとまってないねんけど、そんなこんなで最終章です。





現状維持って言うのは後退だと誰かが言った。
世界は毎日進んでいるから、自分が現状を維持していると思っていても、その結果はどんどん遅れていっているのだ。
俺は、俺のエロ活動は、完全に現状維持だった。
毎回同じことの繰り返しだった。




Mとデートし、セックスした前回。


朝起きて、まぁまぁ普通の、総集編AVだったら間違いなく早送りする感じのノーマルなセックスをして〔自分アブノーマル気味なんで〕、シャワーをして、身支度をして。
まるでカップルのようにイチャイチャして。
だけど俺は上の空だった。
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セックス後の部屋。




Mは良い子だし、俺のことを凄く褒めてくれた。
それは凄く気持ちが良かったと同時に俺の気持ちを少し萎えさせた。
それはいつも通りのことだった。
そう、いつも通り。俺だけでなく全ての恋愛活動にとってのアルアルではないだろうか、追いかけられはじめると急に情熱の真っ赤なバラが枯れ始めるもんや。


グツグツと煮立った状態で出会い、混ざり合った二人の空気は、俺という中身すっからかんで外見を少しばかし仕上げただけの男の中で冷やされて固まり、あとは都合の良い時にレンチンするだけの冷凍食品のようになっていた。




年末、俺は悩んでいた。
セックスをして、正直少し付き合ってほしそうなMの雰囲気を感じながら、このままセックスの思い出を胸に別れるのか、それともこの関係を発展させるのか自分でもどうしたいのかわからなかった。俺は適当にダラダラと連絡をとり続けていた。



年が明けてひと段落したころ、俺はMを飲みに誘った。
Mは気まぐれに誘う俺にチャラいと言いながらも、すぐにオッケーの返事をくれた。



またも池袋で会う。
再開。
Mのファッションはデニムにブラックのダウンジャケットにブラックのシューズ、一見カジュアルすぎてしまうところやが、明らかに良いダウンを使っているから故にスリムでボリュームを抑えた光沢感も絶妙なジャケットにデニムもノンウォッシュをチョイスすることで大人の女のカッコよさみたいなんを演出していた、さすがや。


全く準備をせずに向かい、適当に入った居酒屋は最低なクオリティの店だった。
こないだのオシャレで張り詰めた店からの落差に選択した自分自身情けなくなるほどだった。
もう一時もこんな店にいたくなかった、なのにMは文句一つ言わなかった。


一杯目の酒が来る。
M「連絡少なくない?いっぱい女がいるんだろー、お姉さんもて遊んで酷いw」
坊「そうw?年末でバタバタしてたから。」
M「へー、そんなに忙しく遊んでたんだ?」
坊「全然やで、実家帰って親孝行しただけ」
こんな当たり障りのない会話だが、二人の相性が悪くないのは一緒に時間を過ごすうちにお互い感じていた。


たまにボディータッチを加えながらのトークで、冷えかかっていた俺の体が、脳ミソが、沸き立つのを感じた。
やっぱこの子可愛いやんと。


ここはこのへんで出ようか、そう言って会計を済ましロークオリティな居酒屋を出る。
年始の夜は寒かった。
Mが寄ってくる。


次どうしようか?ねー、どうしよー、まだ飲みたいな。ワイン飲もうかー。

次の店を探す、東口の電気街裏を歩きながら。


少し歩くとワインバーがあったので入る。
さっきの店から一転、シャレた店に入り二人の空間が盛り上がるのを感じる。
あくまでカジュアルな雰囲気のダイニングバーだったが、周囲の8割カップル、2割が女同士って感じでなかなかにエロい空間に仕上がっていた。
赤だったか白だったか、どっちを頼んだかは忘れたので選んだワインのクオリティーは普通だったんかな。
テーブルが小さく自然と距離が近づく席だった。
当然、お互いに酔いがまわるにつれ、手を握ったり、首筋や髪に触れたりのボディータッチは増していった。


どうでもえぇけど、この日一番記憶に残っていることは隣のカップルだった。
爽やかでマジメそうで男前なんやけど、その爽やかさが逆に遊び慣れて無さそうでモテ無さそうなサラリーマン男子と、その男とは一見不似合いなほどにエロい雰囲気漂う顔立ちの女だった。
ほんまにパッと見はマジメな男が背伸びしてイケイケな女を自分が知る限り一番オシャレなバーに連れてきました、みたいな。
一見彼女の方がアルコールに強そうであるが、実際には女の方が酔っ払っていた。
頑張って笑いながら会話を続けている、だけど顔は火照ってダル気に何度も髪をかきあげていた、その仕草で勃起しそうな程やった。
ふと、男がトイレに席を立つ。
頑張っていた女だったが、男が席を外したところで緊張の糸が切れたのかテーブルに突っ伏してしまった。
そこへ男が戻ってくる。
男が少し触れる、寝てはないが反応は鈍い。
俺はもうこのカップルに釘付けだった。
この男どうするんやろうみたいな。
再度男は二度三度、女の体を揺さぶる。
女が顔をあげる。
泥酔したことを恥ずかしそうに笑い、手で顔を覆う。
次の瞬間、男が笑った。
タニタと。
その顔は何度もこの展開を経験している男の顔だった。
さっきまでの爽やかさは全く感じられなかった。
ここ最近で一番良い作品を見た気分だった。
その後を見た訳ではないので真相は分からないが、恐らく水を少し飲ませ、女の体を支えながら北口方面に歩き、今日は先週別の女と行ったとこの隣に入ってみよ♪とか思いながらラブホへ入って行ったんじゃなかろうか。


彼らが去った後、Mと俺はキスをした。
テーブルの上で、メニューに顔を隠して。
まぁ見てる人がいたら一発でバレてたやろうけど、盛り上がりを見せる店内では誰も俺らのことなんて見てないだろうねと、バレるまでやろうよと、アホですね。
とりあえず、それくらいの盛り上がりを見せていた。


会計を済ませ、階段を上がる。
地上に出るところでキスをする。
駅に向かい歩く。
駅を通り過ぎる。





手をつないで歩く、熱い夜になることを予感する俺がいた。
前回のホテルの隣のホテルに入る。
俺は前回同様に先にシャワーを浴びる準備をする。

デッカい洗面所の前でシャツを脱ぎ、スラックスとパンツを、すべての服を脱いだ。



ふと、鏡の中で扉が開く。
Mが入ってくる。
彼女もまた全裸だった。
Mの手が後ろから俺の体を抱く。
二つの体を眺める。
一般標準を基準にするなら文句のつけようのない作品やなと、二つの体を見つめながら思った。
目を上げ、Mの顔を見つめる。
エロの化身のような表情がそこにあった。
何も言わずにそのまま屈み、俺の尻を撫で、後ろからチンコに触れる。
そしてそのままフェラをして、洗面台に手をついた。
俺たちはシャワーも浴びずにセックスをした。
沸騰した空っぽの頭で、夢中に腰を振った、深く深く。






セックス後、一緒にシャワーを浴びる。
シャワーからあがり、おれはバスタオルで髪を拭きながら、冷蔵庫からビールを買ってソファで飲む。
恐ろしいほど冷静な頭だった。





タオル一枚でドライヤーをかけながらMが鏡越しに言う。

M「襲ってみたけど、良かった?」
坊「うん」
M「こういう女が好き?Mだもんね」
坊「嫌いじゃないす。」
M「へぇ。ねぇ、次はいつ会える?」
坊「いつでも良いよ、大丈夫な日教えて。」
M「○○日は?私誕生日なんだけど一緒にいてくれる?」




俺は答えられなかった。
ビールの缶を見つめ、数秒沈黙する。


顔をあげる。
鏡越しにMの顔を見る。
彼女もまた恐ろしいほど冷静な顔をしていた。
鏡越しにふたたび目があったとき、Mが寂しそうに笑った。




M「そこまでは望んでないもんねー、本当に全然一緒に前へ進んでくれないね。w」




M「ふふ、ごめんね、ねぇ帰った方が良いんじゃない?」
坊「せやな」
M「私は泊まってくよ、一緒には帰れないから。それぐらい良いでしょ♪?」
坊「うん、そうして」




真冬の冷たい駅に着いて、終電に乗る。
それは二人が出会った場所だった。



ゆっくりと電車が動きだす。
今度は降りることなくMの住む町を通り過ぎる。
時計の針は午前1時をさす前だった。



もちろん、それ以来二人は会っていない。





いやー、思い出したらメッチャ良い女じゃないですか!?
俺の文章では伝えきれてないと思いますが。



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